柏市医師会報掲載

これらは、長瀬が、柏市医師会執行部としてこれまでに書いてきたものの抜粋です。


  1. 医師から行政へのアプローチ
  2. 執行部7期目の抱負
  3. 柏市の医療・福祉を改善するために
  4. 柏市議会について
  5. 柏市議会からアプローチ
  6. 柏市から発信
  7. 柏市の医療と福祉を充実させるために
  8. 柏市の医療を考えてみませんか
  9. 在宅医療と柏市医師会の在り方
  10. 健康教育事業のさらなる充実を
  11. 柏市医療懇談会の正式設置
  12. 執行部6期目の抱負
  13. 柏市医療懇談会の開催について
  14. 柏市医師会から柏市政への提言
  15. 女性特有のがん検診推進事業
  16. 柏市医師会の選択すべき方向
  17. 変革と責任
  18. 医師会の存在意義
  19. 柏市がん対策プロジェクトについて
  20. 理事5期目の抱負


柏市医師会報平成24年7月号 巻頭言

医師から行政へのアプローチ                      
                      副会長 長瀬 慈村  
柏市議会の定例会は3の倍数月にあります。
6月1日から21日までの間、平成24年第2回定例会が開かれ、今回で4回目となります質疑並びに一般質問を致しました。
一医師である議員として、市民の命と健康を守る観点から、以下のように、医療に限らず幅広い分野の質問をしました。
今回も、柏市医師会や医療・福祉関係団体がかかわる事業への質問や提言を含め、会員の先生や患者さん、一般市民からの疑問や意見を反映させております。
詳しくは、柏市のホームページで実際の議会質疑を動画で見ることができますので、是非ご覧ください。
1 市政一般
 1)新規雇用と再任用についての考え方
 2)職員のモチベーションについて(総務部長/市長)

2 医療・福祉
 1)がん対策の見直しについて(保健所長)
 2)在宅ケアにおける市民啓発とヒアリングについて(保健福祉部長)
 3)自殺対策の進捗状況について(保健福祉部長)
 4)児童虐待防止対策について(こども部理事)
    ・児童相談所についての考え方
    ・ドメスティックバイオレンスを含めた対応
 5)高齢者・障害者支援について(保健福祉部長)
    ・重症心身障害児施設の整備 
    ・強度行動障害者対応ケアホームの整備
    ・家庭ゴミの収集
 6)救急医療体制の在り方について(保健福祉部長/消防局長)
 7)市立柏病院の中期構想策定事業の進捗状況について(保健福祉部理事)
 8)動物愛護について(保健所長)
    ・保護動物の他県・他市への移譲の可能性
    ・保護動物の処分方法

3 教育・文化・スポーツ
 1)学校教育について(学校教育部長)
    ・思春期健康教育についての考え方と方針
    ・防災対策とその負担
    ・中学校における柔道授業の安全性確保
    ・学校施設設計について:現場の意見反映の実際
    ・給食費引き落としにかかる手数料について
 2)スポーツ振興事業におけるスポーツ医学の役割について(生涯教育部長)
 3)図書館の在り方について(生涯教育部長)

4 環境
 1)放射性物質を含む焼却灰の仮保管所・最終処分場の長期的展望について
 2)クリーンセンター運営の考え方について(環境部長/市長)

5 市民生活、防災安全
  防災対策の進捗状況について(総務部長)
   ・女性職員の配置
   ・個人情報保護制度の弊害
   ・災害時情報発信の方法
6 産業・経済
    手賀沼花火大会中止の経緯と今後について(経済産業部長)

* 平成24年度補正予算案・通常事業について
   ・柏市地域生活支援センター事業(保健福祉部長)
   ・定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業助成(保健福祉部長)
   ・強い農業づくり産地競争力強化事業補助(経済産業部長)

 医師会員の皆様のご意見ご要望、職員や患者さんの声など、どんなことでも結構ですので、是非、医師会事務所までお寄せください。
市政に反映させていきましょう。
 視野広く現状を把握し将来を見据えて、自由な発想で形式にとらわれず行動していきますので、柏市医師会の活動に是非、ご参加ご協力ください。


柏市医師会報平成24年5月号

執行部7期目の抱負
                 乳腺クリニック長瀬外科 長瀬慈村
 柏市医師会理事を2000年4月より5期10年間、2010年からは副会長をさせて頂き、2期13年目となりました。
理事になった当初は、乳癌検診の改善を主に、親睦、健康教育を担当し、自然と行政との繋ぎ役を担うことになり、4期目に総務を担当したことで、さらに視野を広めて頂きました。
前期より金江会長のもとで副会長をさせて頂き、在宅ケアの推進に関わり、これからの日本の医療の方向性を肌で感じました。
昨年9月には、皆様のお力により柏市議会に出させて頂き、現在は、柏市の医療・福祉をこれまでとは違った方向からみて、医師としての意見を述べています。

 今期の抱負としましては、1)柏市地域医療拠点の建設、2)社会貢献度の向上、3)立法・行政面からの医療・福祉の充実、です。

1)柏市地域医療拠点の建設:皆様の後押しにより、一般社団法人化移行も円滑に進み、柏市医師会が主となり、地域医療拠点の建設も動き始めました。この施設には、在宅医療はもちろん、あらゆる地域医療についての市民からの相談に対応できるよう、柏市保健福祉部政策室を中心とした新たな担当部署が置かれます。
そして、医師会も即座に対応し、かつ、積極的活動ができるよう事務所も併設致します。その他、歯科医師会、薬剤師会も加わり、医療・福祉に関わるあらゆる職種が集まることのできる施設となる予定です。
今後は、これらの仲間たちとともに、市民の生活の質を高めることが社会のニーズであり、医師会としては、向かうべき道を間違わないように示し導いていく、真のリーダーとなることが求められています。
この方式は、他地域にはみられない柏市独自の在り方であり、まだその道のりは長いですが、平成26年1月の開設に向けて、ハード面、ソフト面を含め、創りあげていきたいと思います。

2)社会貢献度の向上:柏市医師会定款第3条に「この法人は、医道の高揚、医学医術の発達普及と公衆衛生の向上を図り、もって社会福祉を増進することを目的とする」とあります。もちろん、会員の皆様の日常診療自体、この目的に沿ったものですが、さらに、地域医療活動である基本健診や各種がん検診等を充実させ、救急災害時活動、健康啓発活動等に、より積極的に参加し、専門家として行政や市民への適切なアドバイスを行い、レベルの高い医療・福祉活動のできる環境を整えたいと思います。

3)立法・行政面からの医療・福祉の充実:上記1)、2)を実現させるには、立法・行政面からのアプローチも重要です。柏市に理想的な医療・福祉体制をつくるために、専門家としての意見を議会等で積極的に述べてまいりたいと思います。  

透明性と公平性をもった執行部運営のもと、公益性高く、結束力のある柏市医師会にしていきたいと思いますので、積極的なご意見、ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。


柏市医師会報平成24年3月号 巻頭言

柏市の医療・福祉を改善するために
                 副会長 長瀬 慈村
 柏市議会定例会は3の倍数月にあり、平成24年第1回定例会は3月に開催されました。今回も医師である一議員として、市民の命と健康を守る観点から、医療・福祉に的を絞って質問をしました。

 柏市の平成24年度当初予算案に対して、子育て支援事業から、1)予防接種、2)母子健康診査、3)子ども医療扶助について、高齢者支援事業から、1)地域密着型介護サービス、2)豊四季台地域高齢者モデル事業について、防災対策事業からは、1)医療・ライフライン関係との連携、2)対策会議への女性の参加、3)自主防災組織について、さらに、自殺予防対策事業では、ゲートキーパーの具体的利用法について、そして市立病院中期構想策定事業では、市立病院の立ち位置と存在意義について、質問しました。
一般質問では、がん対策推進基本計画の見直し内容から、特に子どもへのがん教育の推進について、議論を交わしました。
(詳細につきましては、柏市のホームページで実際の議会質疑を動画で見ることができます。)  

高齢者支援について。
近い将来訪れる超高齢化社会に向けて、必要不可欠な在宅ケアですが、より良いシステムの構築を模索しつつ、かつ経済的バランスも考慮して、あらゆる世代で分担し、子孫たちが失望しないよう、市民との意見交換の上で進めることが大切だと思います。
今は人ごとと感じている20~30歳代も超高齢化社会のピークとなる30~40年先には老人の仲間入りです。柏市医師会としても、市民の将来を支えるため、世代循環型のまちづくりの一端を担う医療・福祉の在り方を今から、真剣に考え取り組んでいく必要があるのだと思います。

災害対策について。
東南海沖地震や首都圏直下型地震がいつでも起こりうる現在、柏市としても、実践的かつ迅速な対応が求められています。
東日本大震災直後に柏市医師会としてもJMATを大槌町周辺で医療支援活動をしましたが、避難所や小集落で女性の立場は守られる状況ではありませんでした。
子供や老人、障害のある方等の災害弱者はもちろん、女性への配慮が必要です。対策の検討段階から、女性を含めた市民の参加を、行政に求めていきたいと思います。

がん教育について。がん対策推進基本計画は、がん対策基本法に基づき平成19年6月に閣議決定されたもので、10年単位で計画され、5年で見直しが図られます。平成24年は見直しの時期にあたり方向性が示されました。
当初の計画では、技術の習得や向上、施設やシステムの整備が主でしたが、今回の見直しのポイントは、がん診療をとりまく社会的環境の改善、心身のケアにとどまらず様々な痛みへの対応、子どもたちへのがんを含めた健康教育が大きな変更点です。
がんを含めた医学教育を子供の頃から行っておくことは、市民への健康教育の上も重要であり、医師会として積極的に協力していきたいと思います。

市立柏病院について。
今回の医療公社理事長の答弁は「三次から一次医療施設まで比較的恵まれた環境にある柏市での市立病院は、地域医療の補完的役割を担うものと認識しており、現状では、病棟を持つ二次小児救急医療、在宅医療の後方支援、災害時や感染症流行時の医療拠点を担うことが求められている。」という極めて明解なもので、市立柏病院の在り方を示したものです。
特に小児科病棟の設置については、この4月より救急救命センターに指定された慈恵医大柏病院以外に小児病棟のない柏市において、子育て支援の意味でも、実現に向けた努力が必要であると思います。  

放射線問題について。
ホットスポットと呼ばれ、柏市から転居された子育て世代も多いようです。
除染等の安全を得るための努力も大切ですが、安心を得ることも市民の望みです。その意味で、かかりつけ医から情報提供ができるよう、昨年11月、本年1月と2回の医師向け説明会(柏市と医師会の共催)を行いました。
今年度は、子供の甲状腺がんを心配する市民の不安を解消する意味で超音波健康診査を医師会で行うことも考え、不安をあおることなくかつその意義やその後の対応等、詳細を煮詰めた上で実現させたいと思います。

子育て支援について。柏市が活気あるまちとなるためには、安心して子を産み、育てることのできる環境が必要です。そのためには、柏市に関わる様々な立場の人々が、市民と一緒になって子育てしやすい環境を創りあげていく努力が求められます。医療・福祉面はもちろん、保育や親の就労環境の整備、教育の充実と治安の確保、自然環境保全や地域での見守りなど、安心して子育てができるまちを本気で創り、柏市を、楽しい家庭やコミュニティを持ちたい人が自然と集まる街にしていきましょう。
ともに・・・。

 視野広く現状を把握し、自由な発想で形式にとらわれず、実現に向けて行動していきますので、柏市医師会の活動に是非、ご参加ご協力ください。

 また、医師会員の皆様のご意見ご要望、職員や患者さんの声など、どんなことでも結構ですので、是非、医師会事務所までお寄せください。


柏市医師会報平成23年11月号 巻頭言

 柏市議会について  
                       副会長 長瀬 慈村
 柏市医師会員の皆様と多くの医療関係者や利用者の方々のお陰により、柏市議会に参加することとなり、早速9月議会で一般質問をしてまいりました。

内容は、健康・福祉分野から、1)がん対策、2)在宅ケア、3)自殺予防、環境の分野から、4)放射線対策室、まちづくりの分野から、5)災害対策、についてで、現状の問題点を指摘し、今後の在り方について提案を含めて意見を致しました。
詳細は、http://jison.jp/ をご覧ください。

 柏市議会には、4つの常任委員会(総務、市民環境、教育民生、建設経済)があり、議員はどこかの委員会に所属しています。
私は現在、市民環境委員として、秘書広聴、国際交流、保険・年金、市民生活、環境保全、公衆衛生、廃棄物政策、上水道について事務調査をする役割を担っています。

 また、決算審査特別委員会にも加わっており、10~11月にかけて平成22年度の決算審査を行いました。これまで柏市の財政状況なんて考えたこともなかったのですが、やってみますと大変勉強になり、柏市の置かれた状況、その中での医療福祉の現状が見えてきます。
ちなみに柏市の22年度一般会計収入は総額1150億円で、支出総額が1096億円、現在の借金は1842億円もあります。
景気の低迷により市税収入は減少し、経費節約は仕方のないことですが、過去の予算建てに縛られずに無駄を減らし、現状に適した人と環境に優しい予算と計画をゼロベースで考えていく必要があるように感じております。
詳しくは、柏市オフィシャルウェブサイト( http://www.city.kashiwa.lg.jp/ )の中の「どうなっているの柏市の財政」に、わかりやすく記載されておりますので、是非、一度お目通しください。

 さて、12月議会ですが、現場で働く医療者の生の意見と市民の声をお聞きし、市政全般から、1)組織編成、2)人事の在り方、医療・福祉分野から、3)心のケア、4)児童虐待問題、5)情報提供の方法、教育・文化・スポーツの分野から、6)思春期健康教育、7)図書館の在り方、8)スポーツ振興、都市環境面より、9)駐輪場と治安、市民生活の分野から、10)災害対策の進捗状況について、質問を予定致しております。
なお、議会は傍聴が可能で、柏市のホームページで動画が見られるようにもなっております。  

皆様のご意見ご要望、職員や患者さんの声など、市政に反映させるために、どんなことでも結構ですので、是非、医師会事務所までお寄せください。  

視野を広くして状況を把握し、自由な発想で形式にとらわれず、実現に向けて行動していきますので、どうぞ、柏市議会にご注目ください。


柏市医師会報平成23年8月号 巻頭言

柏市議会からアプローチ   
                      副会長 長瀬 慈村
柏市医師会の諸先生の大きな力によりまして、この9月から4年間、柏市議会に参加してまいります。
今回、柏市民の健康を守るための積極策として議会からアプローチすることについて皆様にご意見をお伺いさせて頂きましたところ、大多数の先生より支持、応援の温かいお言葉を頂戴しました。
そして医療・福祉・教育関係者、患者さんやご家族、その他多くの方々からも、期待と激励の声を頂きました。

皆様に心より感謝し、ご意見を今後の活動に反映させ、柏市民の命と健康を守るための、より良い環境を整えていきたいと思います。

そのために大切なのは、市民の声と現場で働く医療者の生の意見を知ることだと思います。
皆様のお考えはもちろん、貴院の患者さんの声や職員のご意見など、どんな些細なことでも結構ですので、是非、お教えください。
何ができるのかまだよくわからない部分もありますが、視野を広くして状況を把握し、自由な発想で形式にとらわれず、実現に向けて行動していきたいと思いますので、どうぞ、議会にご注目ください。


柏市医師会報平成23年5月号 巻頭言

 柏市から発信                         
                    副会長 長瀬 慈村
 地震や津波、灼熱と豪雨などによる「自然災害」、そして、原発事故や国内外における日本国政を司る方々への不信感などの「人災」。
現在の日本は、文化や精神だけでなく、経済も、科学も、かつての高いレベルを失いつつあります。
国政を担う面々は相変わらず、無責任な足の引っ張り合いを公共放送にさらし、将来の見えない不安を与え、国民を諦めの境地に追いやろうとでもしているかのようです。解消できない不安とぶつけようのない不満で、不定な愁訴を訴え、満たされない日々を送っている市民も多くみられていると感じます。

 さて、私たちは今、何をすべきなのでしょうか。

 故棚橋雄平先生とよく「柏からすべてを発信していこう!」と一緒に雄叫びを上げたことを、今でも良く覚えています。
今は故人となられた柏市医師会の諸先輩はみなさん、鬼籍には入られる時まで、情熱を持って、より高いレベルをめざし、市民のために働こうとしておられました。私たちに今できること・・・。
 まずは、現場の専門的意見を市政に反映させ、柏市に理想的な医療・福祉体制を、ともに創りあげましょう。
大きなことはできないかもしれませんが、やろうとしなければ出来上がることもありません。みんなで力を合わせてやってみませんか 。
 執行部では、形式にとらわれず公平性と透明性を保った運営を行い、社会貢献度の高い事業に力を入れ、医療専門家集団、非営利組織として、その存在価値を高め、実行力と発言力のある柏市医師会にしていきたいと考えています 。
積極的なご意見、ご協力をよろしくお願い致します。


柏市医師会報平成23年2月号 巻頭言

柏市の医療と福祉を充実させるために

副会長 長瀬 慈村

 平成21年末にご報告しましたように、現柏市長就任時、柏市医師会から柏市政へ、医療・福祉を充実させるための提言をし、公式な解答を得ました。
そのうち、この1年間で、柏市医療懇談会の公式設置と開催、がん対策および在宅医療から医療連携システムの構築の試み、教育委員会の協力による柏市内3中学校での健康教育「いのちの授業」の実施、ワクチンの公費助成など、行政と協力して進展したものもありました。
しかし実際は、縦割り行政の中での手続きや予算等の問題により、まだまだ手つかずのものが多く、また、柏市議会における質問内容も医療の話題は全体の1割にも満たない現状ですが、これは立法の場に医療の専門家がいないことも一因であるように感じております。
 柏市の医療と福祉を充実させるためには、現場の意見が市政に反映できるよう、専門的見地から責任を持って議会に政策を提案し、承認を得て実現させていくという積極的努力が必要なのではないのでしょうか。こどもからお年寄りまで、誰もが安心して暮らすために基本となる医療環境が整えば、市民の心にもゆとりが生まれ、豊かな生活環境が育まれ、理想的な社会につながっていきます。柏市医師会としても、柏市に理想的な医療・福祉体制を創るため、そろそろ本気で活動すべき時にきているように思います。会員の皆様は、どのようにお考えでしょう。
 執行部では、形式にとらわれず公平性と透明性を保った運営を行い、社会貢献度の高い事業に力を入れて存在価値を高め、実行力と発言力のある柏市医師会にしていきたいと思いますので、積極的なご意見、ご協力をお願い致します。


柏市民新聞「あけぼの」

「柏市の医療を考えてみませんか」

柏市医師会副会長 長瀬 慈村

 柏市の医療と福祉を充実させるために、柏市医師会では、平成21年12月、現市長就任時に、柏市政への提言を致しました。その内容は、1)救急・災害時危機管理体制の実践的構築、2)顔の見える医療連携システムの整備、3)市民向け医療情報センターの常設、4)周産期を含む産科・小児科医療の充実、5)思春期向け健康教育の充実、6)心の健康問題への具体策、7)高齢者支援システムの整備、8)障害者支援の再考、9)医療者不足への対策、などです。さらに平成22年1月には、柏市保健衛生審議会・がん対策専門分科会より、報告書を作成し提言も致しました。
 これらの問題を一気に解決するのは難しいのですが、この1年で、がん対策および在宅医療面からの医療連携システム構築、教育委員会の協力による市内3中学校での健康教育「いのちの授業」、ワクチンの公費助成など、行政と協力して進展したものもありました。しかし、まだ手つかずの問題は多く、市民の皆さんも色々な不満を抱えているのではないでしょうか。柏市議会における質問をみても、医療問題は全体の1割にも満たないような状況ですが、これは市議会に医療の専門家がいないことも一因であるように思います。
 こどもからお年寄りまで、誰もが安心して暮らすために基本となる医療環境が整えば、市民の心にもゆとりが生まれ、豊かな生活環境が育まれ、理想的な社会につながっていきます。柏市に理想的な医療・福祉体制を創るためには、現場の意見が市政に反映できるよう、医師が専門的見地から責任を持って議会に政策を提案し、承認を得て実現させていくという積極的努力が、今後は必要なのではないかと考えています。
 柏市医師会は現在、より社会貢献度の高い、医療専門家集団、非営利組織として、市民目線での理想的な医療を再考、発言し、実行していきたいと活動しています。柏市の医療について一緒に考えてみませんか。皆様のご意見をお寄せください。


柏市医師会報平成22年11月号 巻頭言

在宅医療と柏市医師会の在り方

副会長 長瀬 慈村

 間もなく訪れる超高齢化社会に対し、国も危機感を持って対策を立て始めております。柏市でも20年後には高齢者が人口の1/3を占めることになるとのことで、行政も在宅医療の連携構築に力を入れており、今年度からは柏市医師会としても積極的に意見を述べ、活動しているところです。この秋口からは、来年度予算および以降5年間の予算に関わる内容(柏市後期基本計画)についても行政より相談を受けるような状況で、大きな決断を迫られる時期に来ているとともに、内容的にも在宅に関わる方だけでなく、すべての会員に影響する問題となってきています。そこで先日、臨時役員会および理事会にて、急速に進みつつある在宅医療問題の現状報告をし、今後の柏市医師会の方向性についてご意見を頂きました。今後はさらに、各ブロック会や勉強会にて会員の皆様のご意見をお聞きして進めてまいりますので、ご参加の程、お願い致します。
 また、この9月の臨時総会でご承認頂きましたように、柏市医師会としても一般法人への移行、医師会館あるいは医師会事務所問題を含めて、大きな転換期にあります。一般社団・財団法人への移行申請期限は平成25年11月末ですが、手続きに要する時間を考えますと、平成23年度末をめどに書類を整えるべきであると思われます。移行許可基準としては、1)定款内容の適合性、2)移行時に公益目的財産額がある場合は適正な支出計画がありかつ確実な実施の見込まれるものであることです。医師会館建設のための預金も、具体的な使途の定まっていない場合は遊休財産と見なされます。これを会員に分配することは認められず、公益目的事業として使用するか、公益的団体への寄附をすることになります。
 それでは我々はどうしたらよいのでしょうか。上記、柏市在宅医療システム構築の案の中で、その拠点としての地域在宅医療総合センター(仮称)が望まれていますが、これがひとつの落としどころであるかもしれません。これを在宅医療にとどまるものとせず、幅広く医療・福祉に対応できる「地域医療総合支援センター」として考え、柏市医師会が主導を執って行政と医療関係諸団体をまとめ、市民へのより良い医療提供をコーディネイトし、正確な医療情報発信、健康啓発の場として積極的に活動していけるような、公益性の高い事業を起こしていくことが、現在迫られた、あるいは機会を得た状況における最良の選択であるように思われます。皆様は如何お考えでしょうか。
 執行部では、形式にとらわれることなく公平性と透明性を保った運営を行い、社会貢献度の高い事業に力を入れて存在価値を高め、実行力と発言力のある柏市医師会にしていく所存ですので、積極的なご意見、ご協力をお願い致します。


柏市医師会報平成22年8月号 巻頭言

健康教育事業のさらなる充実を

副会長 長瀬 慈村

 柏市医師会・健康教育委員会は、市民の健康を守るための啓発教育充実を目的として、平成16年5月に設置されました。これまで、委員を中心に多くの会員の皆様のご協力を頂き、行政とともに市民の健康を推進・維持するための「健康づくりシステム検討会(柏市が健康推進事業における医師会とのパイプラインとして平成14年に設置)」に継続参加、子育て支援や生活習慣病予防等についての啓発イベントを共催し、さらには、ふれあいウォークでの啓発活動、地域健康講座等を行い、市民および行政の担当者からも好評を得ております。
 さて、健康教育委員会ではその趣旨より、会員だけでなく行政担当者に毎回同席頂いておりますが、今回は地域健康づくり課だけでなく、教育委員会学校保健課からもご参加頂きました。その意図は、現在増加し続ける様々な社会問題(小さな子どもや高齢者など弱者の生命、そして人以外の動植物の命や地球環境を軽んじるような)を根本から改善していくことにあります。問題の根底には、経済大国となる過程における人格形成のための教育の欠如があると考えられますので、既に社会人として活動する方にだけではなく、これから社会に出て日本の将来を担っていく小・中学生へ、医学教育を通して人格形成に役立つ指導をしていくことが極めて重要であると思います。今期、本委員会では、小学生の子を持つ古田達之先生(委員長)が中心となって、あらゆる科の先生の参加に加え、原瀬瑞夫先生や阿部正視先生のような大先輩にもお力添えを頂くことができ、大変良い環境が整いましたので、新たな健康教育の試み(委員会では「柏方式」と呼ぼうという声もあります)が可能となります。
 社会問題を分析、評論するにとどまることなく、英知を持った地べたからの努力により、柏から日本の社会を変えていくような活動をしていきたいと思います。我々の力で新しい時代を創りあげていきましょう。
 新執行部では、形式にとらわれることなく、公平性と透明性をもった運営を行い、社会貢献度の高い事業に力を入れて柏市における医師会の存在価値を高め、発言力のある柏市医師会にしていきたいと思いますので、積極的なご意見、ご協力を、お願い致します。


柏市医師会報平成22年5月号 巻頭言

柏市医療懇談会の正式設置

副会長 長瀬 慈村

 平成21年12月、新市長就任に合わせて、柏市医師会から柏市政への提言を致しました。その主な内容としましては、1)救急・災害医療、危機管理体制の構築、2)医療センターの適切な運営、3)柏市における医療連携システムの整備、4)医療情報センターの常設、5)周産期センターを含めた産科・小児科医療の充実、6)心の健康セミナーの開催と人材育成、7)義務教育課程における健康教育事業の実現、8)医療者不足への対応、9)高齢者支援システム整備、10)障害者支援の再考、です。
 これらの問題点を専門的見地から考え、有効な対策を立て、より良い医療と福祉、健康教育を実現させていくためには、柏市医師会が中心となり、柏市行政、その他医療関係団体との柏市医療懇談会が最も重要です。
 その考えを秋山市長にもご理解、ご支持頂き、この6月8日、正式に柏市医療懇談会が設置されました。医療懇談会は年に3〜4回の定期開催を予定しており、その時のテーマに応じて、幅広い分野の方々を一堂に会し、実践的なディスカッションが行われます。その具体的な日程や内容は、三師会と柏市保健福祉部、保健所の代表からなる幹事会によって決定していきます。
 第1回柏市医療懇談会は、「在宅医療(高齢者・がん患者さんを含む)について」をテーマに開催することが決まりました。
今後は柏市医療懇談会にて、様々な問題を考え、対策を立ててまいりたいと思いますので、是非、皆様のご意見、ご要望を執行部にお寄せ下さい。
 新執行部では、本当の意味での公平性と透明性をもった運営を行い、社会貢献度の高い事業に力を入れて柏市における医師会の存在価値を高め、発言力のある柏市医師会にしていきたいと思いますので、積極的なご意見、ご協力を、お願い致します。


柏市医師会報平成22年4月号

執行部6期目の抱負

乳腺クリニック長瀬外科 長瀬慈村

 柏市医師会理事5期10年を経験させて頂いた後、今期は副会長をさせて頂くことになりました。1期目は乳がん検診の改善を使命として理事に推挙頂きましたが、合わせて親睦および健康教育担当として行政との仕事にも関わり、良い経験をさせて頂きました。年数とともに様々な分野の事業に参加し、総務もさせて頂いたことは、大きな財産となりました。果たして自分が副会長という役に値するのだろうかとも考えましたが、これまでの経験を最大限に生かして、金江会長、理事の方々とともに、柏市医師会の活性化と充実を図っていく所存です。
 具体的な抱負としましては、立候補時の所信にも述べさせて頂きましたが、1)医師会館の建設、2)会員親睦の充実、3)健康教育事業の拡充、4)社会貢献度の向上、5)立法・行政における医療・福祉面の強化、です。
 1)医師会館の建設:といいましても、土地と建物の問題もありますので、色々な選択肢があると思います。法人の移行に際しての財産の用い方、柏市や歯科医師会、薬剤師会との絡みなどを考えながら、長期展望からの最良の選択とタイミングの良い決断をしてまいりたいと思います。
 2)会員親睦の充実:いつもの気の合った仲間だけでなく、専門分野や世代を越えて、同じ趣味や同郷・同門の先生と楽しい時間をともに過ごす機会を、できるだけ多く企画し親睦を図り、我々医師会員の抱える問題を共有し、力強い医師会を構築していきたいと思います。
 3)健康教育事業の拡充:柏市医師会定款には、医道の高揚、医学医術の発達普及、公衆衛生の向上、社会福祉の増進に寄与することとあります。これまで行政とともに行ってきた諸事業に加えて、医師会発信の健康教育啓発事業を計画し、実施していくことも必要であると思います。
 4)社会貢献度の向上:日常の診療の他、地域医療活動である基本健診や各種がん検診、救急災害時活動、健康啓発活動などへ積極的に参加し、専門家として市民への適切なアドバイスを行い、レベルの高い医療活動のできる環境を整えたいと思います。
 5)立法・行政における医療・福祉面の強化:医療・福祉においても諸問題が報じられておりますが、立法・行政に現場の意見が反映できていないように思われます。柏市に理想的な医療体制をつくるためにも、専門家としての意見を反映できるよう、積極的に意見を述べてまいりたいと思います。
 透明性と公平性をもった執行部運営のもと、公益性高く、結束力のある柏市医師会にしていきたいと思いますので、積極的なご意見、ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。


柏市医師会報平成22年1月号 巻頭言

柏市医療懇談会の開催について

総務担当理事 長瀬慈村

 新年を迎えましたが、相変わらず現在の日本は、不安定な政治、低迷する経済、軽んじられる医療・福祉・教育・文化、悪化する治安、立ち位置を考えない国際政策など、暗がりに迷い込んでしまっているかのようです。国を率いていく者は、常に右肩上がりの状態を維持すべきなのでしょうか。エネルギーは、高まり緊張状態が過ぎると、崩壊・分散するのが世の道理です。地球規模である現在の文明の崩壊を防ぐためには、日本を含めた国際社会全体が、目先の利益の追求よりも、50〜100年先の地球の将来を考え、英断、行動していく必要があるのだと思います。
 我が国が無秩序で身勝手な国となってしまった原因はどこにあるのでしょう。親が子に、先輩が後輩に、人が生きるために不可欠な躾を教えることを怠り、人に競り勝つための道具のみを与えたことにあるのではないでしょうか。この軌道を修正するには、社会の重要な地位にある年代の人間が自ら襟を正し、孫たちの将来を考えた環境を創っていくことが必要なのではないでしょうか。
 さて、五大がん(肺、胃、肝、大腸、乳腺)を主としたすべてのがんに対して、予防から早期発見、治療、緩和ケアまで、切れ目のないがん医療を実施するために、前柏市長により打ち出された「がん対策プロジェクト2008」も、期限の2年が経過しつつあります。
 その遂行のために設けられた柏市保健衛生審議会・がん対策専門分科会では1年半の間に、がん診療の現状把握から、様々な問題に対する対策を検討し、可能なものより順次施行しつつ、短期的・長期的計画を立ててまいりました。
柏市における、がん予防のための啓発教育、早期発見のための疾病教育と検診事業の改善、患者・家族が適切な情報や相談を受けられる資料・施設の整備、質の高い診断・治療、緩和・在宅ケアを受けるための関係医療施設間のネットワークづくり、患者同士の自助グループ支援やボランティア育成などについて、がん対策専門分科会で報告書をまとめ、今月の保健衛生審議会に提出予定です。
 短期間で完璧なシステムを作り上げることは困難でしたが、学識と経験の豊富な委員の方々と行政担当者の力をお借りして、総合的がん対策の基盤づくりはできたように思います。皆様のご協力に心より感謝申し上げます。
 今後、がんのみならず柏市民が満足できる医療システムを創り上げ根付かせるためには、先月新市長と面談し提出した柏市政への提言中、柏市医療懇談会の定期開催が最も重要な役割を果たすものと思われます。従いまして是非とも早々に、柏市医師会がイニシアチブを執り、柏市行政とともに、その他関係諸団体を集め、柏市医療懇談会を開催致したいと考えております。
 柏市医師会の在り方を、皆様とともに考え、活力ある団体にしていきたいと思いますので、ご意見を執行部にお寄せ下さい。


柏市医師会報平成21年10月号 巻頭言

柏市医師会から柏市政への提言

総務担当理事 長瀬慈村

 本多市長の任期満了に伴い、平成21年11月1日に柏市長選挙が行われ、秋山氏が新市長となりました。柏市医師会執行部では、国政も大きく変化しつつある今、我々はどのような役割を果たしていくべきかを考え検討し、新市政への提言をすることに致しました。
 その内容としましては、柏市医師会が設立以来50余年、市民の生命と健康を守るために行ってきた、日常診療以外の公的地域医療活動、健康教育啓発事業、医療情報案内、医療事故対策などを述べた上で、今後はこれらをもっと充実させていきたいということ。さらには、柏市政が新体制となるにあたり、最良の医療を提供できるようにするために、医療・福祉・健康教育の分野において改善すべきこと、我々に出来得ることをまとめたものです。具体的には、以下の項目です。
1)救急・災害医療、危機管理:統一性のある危機管理体制の再構築
2)医療センターの適切な運営:行政側と三師会を含めた運営委員会の設置
3)柏市医療連携システム:がんを基盤としてすべての疾患へと拡大整備
4)正確な医療情報の提供:公的な医療情報センターの常設
5)医師(医療者)不足:現状把握と人材連携協力体制の整備
6)産科・小児科医療:周産期センターの整備を含め具体策の検討と推進
7)心の健康:心のケア・セミナーの開催と人材育成
8)健康教育:医療者による読本作成と義務教育課程での健康教育講義の設置
9)高齢者医療・福祉:地域ごとの支援システム整備
10)障害者支援:問題点の把握と市民が理解と支援のできる環境作り
 そして最も大切なことは、柏市医療懇談会の定期開催です。これらの問題点を専門的見地から考え、有効な対策を立て、より良い医療と福祉、健康教育を実現させていくためには、医療の専門家集団である柏市医師会が、市政の中でより積極的に働いていくことが必要です。そのためには、柏市行政、柏市医師会、その他医療関係団体を集めた、柏市医療懇談会の定期開催が必要不可欠であると考えております。
 これまで柏市医師会として改めて市政への提言をしたことはありませんが、現在の社会情勢におきましては、このような活動も必要なことであると思います。提言内容につきましては、全会員の皆様のご意見を頂き、さらに詰めていきたいと思っておりますが、まずは概ね上記のように市政へ投げかけてまいりたいと存じます。
是非、皆様のお考えを執行部にお寄せ頂き、これからの柏市医師会の在り方をご示唆下さいますよう、お願い申し上げます。


柏市医師会報平成21年7月号 巻頭言

女性特有のがん検診推進事業

総務担当理事 長瀬慈村

 平成21年5月29日の国会補正予算成立を受けて、6月12日付、厚労省健康局長名で平成21年度・女性特有のがん検診推進事業の実施についての通知がありました。死亡原因の第一位であるがんによる死亡者数を減少させるためには、がん検診受診率を向上させてがんを早期に発見することが重要であり、特に女性特有のがんについては検診受診率も低く、経済危機対策における未来への投資につながる子育て支援の一環として、事業がこの措置されたとあります。これを受けて各地方自治体では、6月の議会にて早々施行を決めて実施に移った地域もありましたが、柏市を含む多くの自治体では9月の議会を待ち、秋からの施行となります。当医師会でも柏市との協議を行い、現在最終調整に入っております。
 対象者は、1)子宮頸がん検診:平成21年4月1日までの1年間に20、25、30、35、40歳になった女性、2)乳がん検診:同様に40、45、50、55、60歳になった女性(概算では1万3千人余りずつ)で、検診のクーポン券を配布し、経費は10割(柏市では総計約6千8百万円、国全体では216億円)、国の負担となります。
 この事業は大変良いことかもしれませんが、問題点もたくさんあります。1)実施対応期間の問題:6ヵ月間(3月末まで)であり、短期間、特に年度末に集中してしまう可能性、2)受け皿の問題:乳がん検診では、集団検診の他、マンモグラフィ定点施設を設けておりますが、検診受診者の増加に伴い、現在すでに受け皿の不足が生じていること、3)クーポン券という名称について:検診という医療事業を商業ベースで語ることは社会的にどのような影響があるのか、4)今後の対策について:今回の事業は単発的なものである可能性が高いこと、等々。
 毎度、国の医療事業は、期間ぎりぎりで決められ、内容も検討が不十分で、無理矢理自治体へ通知が来て施行されることになりますが、自治体も対応に困り、我々医師会執行部も大変苦慮しています。市民のためになる医療事業を遂行するためには、国の事業にも企画段階から現場を知っている人間が加わるべきではないでしょうか。現在の不安定な政治では、長期展望を持った計画性のある事業の遂行は難しく、仮に良い事業が出来上がっても継続性は期待できません。一時の選挙対策に利用されている気もする、本事業ではありますが、やる以上は責任を持って良い方向に仕向けていきたいと思います。基本的には、これまで築き上げてきた柏市の子宮頸がんおよび乳がん検診のレベルと方法を大きく変えることなく、事業を進めていくべきであると考えております。
 詳細につきましては随時、会員の皆様にご報告させて頂きますので、どうぞ、ご意見、ご協力をお願い致します。


柏市医師会報平成21年4月号 巻頭言

柏市医師会の選択すべき方向

総務担当理事 長瀬慈村

 ご存じのように、平成20年12月1日に新しい公益法人制度が施行されました。従来の公益法人は、平成25年11月末までに、公益社団・財団法人あるいは一般社団・財団法人への移行申請をすることになります。日本医師会や県医師会では新しい公益法人への移行を選択するようですが、地区医師会規模の場合、そのメリットは疑問です。新しい公益法人では、寄附優遇を主とした税制上のメリットはあるものの、公益目的事業比率が50%以上であることが必要で、所有財産制限があり過剰分は没収されることになります。寄附金を主たる収入とする大規模法人でなければ、拘束が大きくメリットは少ない上、現在の財産の処分も考えなくてはならないようです。新しい一般社団法人では、寄附優遇以外では税法上の違いは少なく、事業や財産においての自由度は高いように思われます。
 間近に迫った公益あるいは一般法人への移行の選択に際し、医師会館用地と医師会館建設基金の取扱いが問題になるということもあり、平成21年3月に第1回医師会館用地および医師会事務所問題についての検討会を開きました。この検討会は、以上の問題点のおける当医師会の選択肢とそれぞれの長所短所を明らかにし報告することがその目的です。この辺を充分に検討した上で柏市医師会の今後の方向性を選択する必要があると思いますので、ご意見の程、宜しくお願い致します。
 しかし、どちらの法人を選択しても、非営利性と公益性は求められます。柏市医師会も改めて柏市における我々の役割を考え、個人医師としてだけでなく市医という公的な立場としても、地域に貢献していきましょう。医療崩壊が危惧される最近ですが、こんな時代だからこそ、心ある医療を提供するとともに、公的な地域医療活動へも積極的に参加し、健康教育啓発事業の充実を図り、柏市の健康福祉事業を牽引していきたいと思いますので、どうぞご協力の程、お願い致します。


柏市医師会報平成21年1月号 巻頭言

変革と責任

総務担当理事 長瀬慈村

 平成も21年目が始まりましたが、既知のようにこの1月20日、米国では47才のバラク・オバマ氏という初のアフリカ系大統領が誕生しました。その歴史的な就任演説では、一部の国民の強欲さと無責任の結果により生じた現在の危機を、変革と責任を持って乗り切ろうと述べています。戦後米国に追従してきた日本ですが、やはり同じ原因により危機が生じております。米国を真似れば良いというわけではありませんが、我が国なりの変革と責任は必要です。目先の成績や利益追求を優先するのでなく、子々孫々の生きる将来を見据えて行動する、国民一人一人の意識改革という変革と責任が必要な気がします。
 医療において、例えば医師不足。二十数年前にもすでにみられていましたが、仕事のきついメジャーの科よりもマイナーを選ぶ傾向が現在は顕著になっているようです。政府は目先の医師数を増やす政策にでましたが、それでは必要な科に医師が集まることはないでしょう。長い目で見れば逆に定員を減らし、人を救う志のある医師を育てる努力が大切です。また、国立大学出身医師は国医であり、国民の健康に対して義務を負う必要があると思います。学費の大半が税金でまかなわれる以上、何らかのデューティーを課し、不足する地域や分野、公的な仕事を補うべきではないでしょうか。また、これから医師となる者だけに責任を押しつけるのでなく、我々個々にできることを考え、実行する必要もあると思います。不足する医療に対し国に提言をするだけでは、医師会の存在意義が問われかねません。
 現在、柏市医師会執行部は会員の皆様のご協力を得て、公的な地域医療活動へ積極的に参加し、健康教育啓発事業の充実を図り、柏市の健康福祉事業を牽引しようと努力致しております。さらには会員相互の親睦を図ることにより組織力の強い医師会とし、市民の健康と医師会員の生活を守るべく行政側への意見や要望をしていきたいと考えております。柏市により良い医療環境をつくるために、どうぞご協力の程お願い致します。


柏市医師会報平成20年10月号 巻頭言

医師会の存在意義

総務担当理事 長瀬慈村

 最近、医師会の存在意義について色々な意見を耳にしますが、時代によってその意義にも違いがあると思います。我々の大先輩が医師会を起こした頃は、事務所もなく会長先生の自宅で行っていたとおききしております。その頃の医療は現在と異なり開業医師も少なく、地方ではアッペひとつでも手術ができず困窮を極めており、市民の命を守るために地域の先生が本当の意味での連携をし、苦労を分かち合う同志の集まりとして、医師会があったようです。従って昔は医師会の意見にも力があり、市民からの尊敬と信頼を得ていたと思いますが、会員は増えてもその存在意義を見失った現在では、医師の利益を守るだけの団体と思われているのではないでしょうか。
 地区医師会の意義について考えてみますと、その定款には、医道の高揚、医学医術の発達普及、公衆衛生の向上、社会福祉の増進に寄与することを目的とするとあり、またこれらの目的を達成するための事業の他、医業経営改善に関する事業、会員相互扶助に関する事業をするとあります。会員相互の連携を図って市民の健康を守る仕事を主とし、その継続のためにも会員の利益を考え、実行していくのが、地区医師会執行部の役割であるように思います。
 県医師会レベルでは、各地区医師会の地域差を考慮して連携を図り、県民すべての健康を守り、各地区医師会員のモチベーションを維持することがその役割であると思います。さらに、日本医師会においては、国民の健康を守るため、日本国の行く末を考え、国の医療制度の健全化を具体的に提案し、国民の医療に対する誤った見方を正し、モラルの再教育をしていく役割を担うべきでありましょう。そのためには、自ら襟を正して大義を第一とし、紳士な態度で国との対応にあたることが望まれます。そこを切り開いてこそ、利益もついてくるのではないでしょうか。
 それでは、具体的に柏市医師会では何をすべきなのでしょうか。
社会貢献度の高い医師会としていくために、公的な地域医療活動へ積極的に参加し、公益性の高い健康教育啓発事業を充実させていくこと、仲間意識を高めて力強い医師会を再構築するためにも会員同志の親睦と協調を図ること、そして柏市医師会としての意見や要望を行政側へ主張していくこと、であると私は思います。
皆様にもきっと色々なお考えがあると思いますので、是非、現執行部にご意見をお寄せ頂き、我々は、今、何をするべきか、これからの医師会の在り方を創っていくためにご示唆頂ければ幸いです。
 なお、このようなことをよく一緒に飲んで語らせて頂いた、棚橋雄平先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。合掌。


柏市医師会報平成20年7月号 巻頭言

柏市がん対策プロジェクトについて

総務担当理事 長瀬慈村

 平成19年4月に施行されたがん対策基本法を受け、本年1月に柏市長より、「がん対策プロジェクト2008」が打ち出されました。その内容は、予防から早期発見、治療、緩和ケアまで、切れ目のないがん医療を実施するためのシステム構築であり、国や県のがん対策推進計画目標に即し、5大がん(肺、胃、肝臓、大腸、乳がん)を中心にあらゆるがんへの対策を、2年間で遂行するというものです。
 具体的には、柏市民のために、がんの予防と早期発見を目的とした啓発・検診事業の充実を図り、患者・家族が適切な情報や相談を受けられる資料・施設を整備し、質の高い診断・治療のみならず緩和ケアや在宅ケアも受けられる関係医療施設間のネットワークをつくり、患者同士の自助グループを支援しボランティアを育成することなど、幅広い仕事が要求されております。
 これらを具現化するために、今年度より柏市保健衛生審議会に、がん対策専門分科会が設けられました。委員の構成は、千葉県のがん対策室長、地域がん緩和ケアの取り組み「がん患者・家族総合支援センター」を開始するがんセンター東病院から精神腫瘍学開発部室長、地域がん診療連携拠点病院となった慈恵医大柏病院・産婦人科診療部長、訪問看護施設を敷地内にもつ柏市立柏病院の副院長、千葉大学・公衆衛生学教授および同大学柏の葉診療所の緩和ケアと漢方の専門家、そして柏市医師会からで、この度は小生が本会をまとめさせて頂くことになり、既にこの7月から活動を開始致しました。
 現在の日本では医療予算に限りがあり、改めて新しい器を設けることは困難ですが、既存の医療資源を活用し、相互利用可能なネットワークを創り上げることで、不可能を可能にできるのではないかと考えております。壮大な計画を実現して結果を出すためにはあまりにも短い期間ではありますが、学識と経験の豊富な委員の方々をはじめ、柏市医師会員諸先生のお力をお借りして任務を成し遂げ、柏市医師会の活力を示したいと思います。皆様のご意見、ご協力が、是非とも必要ですので、何卒宜しくお願い申し上げます。


柏市医師会報平成20年4月号

理事5期目の抱負

乳腺クリニック長瀬外科 長瀬慈村

柏市医師会・理事5期目の今回は、総務の仕事をさせて頂くことになりました。1期目は乳がん検診の改善を使命として理事になりましたが、その後健康教育担当として行政との仕事に多く関わり勉強させて頂きました。この8年間の経験を基に、金江副会長とともに宮地会長を支えて、柏市医師会の活性化を図りたいと思います。今回は編集委員会の企画により、以下の5点をふまえて抱負を述べさせて頂きます。
1)医師会の魅力・・・最近、魅力を感じない先生が多いのか、開業しても入会されない先生が増えているようです。昔は医師会の意見にも力があり、市民からの尊敬と信頼を得ていたと思いますが、現在では何のメリットがあるのか、何をしている団体なのかもあまり知られていない状態にあると思われます。医師会の魅力を引き出すためには、その存在意義(会員および市民双方にとっての)を明確にし、医師会の良い点が明らかになるよう計画性をもって実行していくことが重要であると思います。
2)医師会の活動と今後の展望・・・柏市医師会の存在意義として、定款の目的には、医道の高揚、医学医術の発達普及、公衆衛生の向上、社会福祉の増進に寄与すること、と書かれております。昔では当然であったことが、最近では仁術という言葉さえあまり聞かれなくなっている時代ですので、当たり前のことを改めて認識、粛々と遂行し、医師会を社会貢献度の高いアソシエーションとしていく必要があります。これまで医師会として行ってきた諸事業に加えて、公益性の高い健康教育啓発事業をさらに充実させていくべきであると思います。
また定款の事業には、上記目的を達成するための事業の他、医業経営改善に関する事業、会員相互扶助に関する事業があります。全会員が安全かつ健全な医業を営んでいくためには、診療情報の案内や医療事故対策はもちろん、柏市医師会としての意見や要望を行政側へ主張していくことも必要であると思います。
3)会員の意識(会員の親睦と協調)・・・定款上の意義の他に、大変重要なこととして会員の親睦があります。どんなきれい事を言っても、我々医療者も人間ですので、自分たちの生活もありますし、社会に対する不満も山程です。そんな問題を一人で抱えず、世代や専門分野を越えて、気の合うあるいは趣味の合う仲間と談笑し、楽しい時間をともに過ごすことも大切だと思います。普段お会いする機会のない、色々な年代や科の先生、様々な経験や趣味を持つ先生、同郷や同門の先生と知り合えることも医師会の魅力のひとつです。その中で仲間意識がさらに高まることによって、力強い医師会が再構築できるのではないでしょうか。
4)地域医療活動への参加と役割・・・地域の医療活動には、基本健診や各種がん検診、救急災害時の活動、健康啓発活動などがありますが、ただ参加するだけでなく、専門家として適切なアドバイスをし、積極性をもってよりレベルの高い医療活動をしていくべきであると思います。
5)市民活動への参加・・・最近、市民活動をする団体から、医師会への協力を求められることが時折ございます。公益性のある内容であるならば、これまでより積極的に参加してもよいのかもしれません。活動内容を吟味した上で、前向きに対処していくべきであると思います。
 最後に、今回の私の所信「医師会活性化のために、1」会員親睦の充実、2)医師会館建設推進、3)啓発教育活動の充実、を図る」を、2年間で形となるよう努力してまいりたいと思いますので、どうぞお力添えの程、宜しくお願い申し上げます。


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